日本口腔インプラント学会認定講習会受...
2013.06.23
本日、日本口腔インプラント学会認定講習会に受講してまいりました。
演題は、インプラントの解剖学でした。
解剖学は、インプラント手術を行う上で基礎となるものです。
以前からもう一度基礎から解剖学をきちんと学ぼうと思っていたので、ちょうど良い機会でした。
解剖学の講義を受講するのは、学生以来の事で実に新鮮でした。
演者は、東京歯科大学解剖学講座教授 井出 吉信 先生でした。
〈内容〉
骨学
●歯槽骨 固有歯槽骨・支持歯槽骨について
●緻密骨と海綿骨について
●上顎骨と下顎骨の違い
●上下顎骨の名称と各筋肉の付着位置について
口腔内の粘膜
●咀嚼粘膜・被服粘膜・特殊粘膜について
インプラント埋入時に注意すべき血管
●口腔内周囲を取り巻く血管の走行と個人差について
●下歯槽動脈・舌下動脈・オトガイ下動脈・後上歯槽動脈・翼突静脈叢・後上歯槽動脈・蝶口蓋動脈の走行と切開線・インプラント埋入時のドリリングの方向について
インプラント埋入時に注意する神経
●オトガイ神経・舌神経・下顎神経の走行と切開・剥離・インプラント埋入時のドリリングについて
●インプラント体が下顎神経に及ぼす骨のたわみについて
筋学
●筋肉の種類と神経支配について
●頭頸部の筋肉について
●咀嚼筋 咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋の起始・停止・作用
舌骨上筋 顎二腹筋・顎舌骨筋・オトガイ舌骨筋・茎突舌骨筋の起始・停止・作用
●模型頭蓋骨による筋肉の走行実習
●誤嚥性肺炎にかかわる咽頭周囲の筋肉と反射について
●各筋肉の走行と神経支配のわかりやすい覚え方
顔面神経麻痺
●顔面神経麻痺の症状について
●顔面神経の走行について
●顔面神経の走行による各障害についての考察
私が、歯科大生の頃の解剖学は、歯・骨・筋肉・血管・神経をご遺体を解剖しながら、各部位の名称を覚えていくといった勉強方法であったので、複雑な人体の構造を理解するのには困難を要したように記憶しています。
はっきり言って、覚えることが多すぎて、あまり好きではありませんでした。
今回の井出教授の解剖学の講義は、解剖学的な歯・骨・筋肉・神経・血管・軟組織の名称・走行・形態・機能をインプラント・総義歯などの補綴学・誤嚥性肺炎・顔面神経麻痺などの我々が日常臨床で行う処置と関連付けてご講義をくださり、非常に解りやすく覚えやすく、なおかつ興味深い講義でした。
今回のインプラントセミナーで解剖学の楽しさと奥の深さを改めて感じました。