SIA 埼玉インプラント研究会定例会...
2015.10.26
本日、埼玉インプラント研究会定例会に出席してまいりました。
講師は、東京医科歯科大学インプラント・口腔再生医学分野歯学部付属病院インプラント科科長 春日井昇平教授です。
〈講演内容〉
テーマ①「骨再生のための新しい戦略」
骨移植と採取する部位について、採取方法
人工骨〈補填材〉の種類について
自家骨と人工骨によるサイナスリフトとその長期経過とインプラントの安定性
最新の骨造成法EGBR法についての考察
EGBR法による垂直的骨造成法
マウスを使った垂直的な骨造成実験の結果と考察
補填材を全く使用しないサイナスリフトについて
テーマ②「安全で成功するインプラントを目指して、診査・診断・治療計画の重要性」
過去の失敗例と考察・無理な治療計画による失敗について
インフォームドコンセントの重要性
インプラント以外の補綴方法の説明とインプラント・ブリッジ・可撤性義歯の利点・欠点をきちんと説明したうえでの承諾の必要性
インプラント治療の長期経過を含めたメインテナンスの重要性・上部構造の再製作の必要性・インプラント撤去の可能性の説明について
医療人としての倫理 自分がされたくない治療を行わない事
極一部の常識的ではない治療を行う歯科医師のためにインプラント治療自体が否定されてしまう現状
東京医科歯科大学インプラント科に送られてくる一般開業医によるインプラント治療の失敗例
インプラント埋入に失敗した場合の適切な対処方法
写真は、他院で5年前に埋入したというインプラントを撤去した時の写真です。
通常インプラント体は10年はもちます。
この患者さんは、決してメインテナンスを怠っていたようではありません。
十分な診査のもとで正確な治療計画を立てなければ、このような結果になってしまいます。
インプラント治療は、患者さんのQOLを向上するための治療といっても過言ではありません。
従って、きちんとしたインフォームドコンセントを行い、十分な診査のもとに診断・治療計画を立案したインプラントオペを行い、長期安定性が要求される補綴物〈上部構造〉を製作する必要があります。
そして、日々進化していくインプラント治療は、最新の情報と技術の習得が必要とされます。
今後も当クリニックは、多くの勉強会に出席し、良いアイテムがあれば積極的に導入していき、患者さんのQOL向上に努めるしだいです。